2013/01/23
■ [diary] ICT におけるイノベーション
今日はドイツのボン・ライン・ズィーク大学からベッカー先生がやってきて,ICT の今後というような話題に関するディスカッションをしました.
ベッカー先生の専門はマーケティングぽい感じで,次のイノベーションは?通信会社(NTT とか kddi とか softbank)の役割や今後はどうなる?ということを話し合いました.
ベッカー先生のユーザを既に持ち,資本も巨大な通信業界がなぜアップルやグーグルのようなイノベーションを起こしていないか?という問いに対して,これを答えるのはなかなかむつかしいなと思いました.
かなり昔に読んだ高橋 秀俊先生の電子計算機の誕生の冒頭に,「電子計算機が生まれて,日本の研究者は独自のアイデアを出し,発展してきた」というような事が書かれていたのを思い出しました.日本は当時環境的にも良くない状態だったと思いますが,コンピュータの黎明期に優れた研究者がそこで活躍していたことが現在に繋がっているのだと思います.
なので私は資本やユーザを持っていることも大事だけど,イノベーションというとやはり人間が起こすもので,それには資本やユーザといった外的な要因よりも個人の持つ要因(目的,能力)が重要なんじゃないのかなと思いました.近いものでは,最近見た TED の動画のダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」で出てくる,「自主性,成長,目的」という 3 つの内的な要因が近いのかなと思いました.
ミーティングが終わって,雑談モードになってからベートーヴェンハウス博物館のパンフレットとベートーヴェンの有名な曲集の CD をもらいました.包装されている紙は,ベートーヴェンのピアノソナタ月光の第三楽章が書かれていて,おおっと思いました.ベートーヴェンハウス博物館はいつか行ってみたいところの 1 つです.
あとこの日のディスカッションで意外だなと思ったことは,同じ職場の先生でゲームなどをしなさそうな先生が「次のイノベーションはゲームかな?」と言っていたことでした.
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